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子育てと収納①

大分の整理収納アドバイザー 板井善江です。


今日は次男の療育の日。
2才前からずっとST(言語療法)を受けていますが
4才頃から訓練を受けるお部屋に物理的構造化を取り入れてもらっています。

物理的構造化をシンプルに表現すると、空間を目的ごとに分けて使用することで、訓練では学びの時間と遊びの時間があり、それぞれの時間で使用する場所を変えています。


この形を取り始めた頃、訓練のお部屋(個室)の隅に関係のない物が置かれており、そこに次男の興味のあるような物があったら最後、なかなか訓練に集中できないことがありました。




訓練の時間は大体40分、長くて60分。
集中できない時間はロスですので、まず先生にお願いしたことは「訓練に関係のない小物は部屋に置かないでほしい」ということ。
さらに、「何をどういう流れでするのかがわかるような課題の配置をしてもらう」ことでした。


そのお願いを反映してもらった結果、
訓練室には訓練に必要のない物がなくなり、
学びの時間に使用する課題もデスクの端に3段の棚を設置して下さり、上から順番に課題に取り組み、
終わったらお片付けのカゴに入れる、という流れになりました。(これをワークシステムといいます)


そのおかげで訓練室に入ると、余計なモノに気が散ることもなくスムーズに課題に取り組めるようになりました。

この場合、行動の目的に合わせて場所を変える最大の目的は「行動の見通しを立てる」ということ。
この場所では何をするのか、という見通しが立てられるこのような支援方法は、ある特性の子供たちには有効で安心感を与えます。



この物理的構造化は学校でも取り入れられており、例えば音楽室や理科室など目的に合わせた教室の設定で、そこに行けばどんなことが行われるのかという大まかな内容が想像できます。
(この場合見通しを立てることだけが目的ではありませんが、そんな一面も含まれていると言えると思います)


目的別に空間を使い分けることで得られる効果として、もう一つ「切り替え」があるのではないかと思います。


私の同級生で姉妹共にとても勉強のできる優秀な友人がいますが、その友人から部屋の使い方を初めて聞いたのが中学生の時。本当に衝撃的でした。


姉妹で一部屋ずつ個室を使用するのではなく、
一部屋は勉強部屋、もう一部屋は寝室、という風に目的別で二部屋を一緒に使用していたのです。

一部屋を個人部屋で使用すれば、学習机やベッドが同じ空間にあるので、勉強しているうちに「休みたい」というベットの誘惑に負けてしまうかもしれませんが、空間を分けることで気持ちの切り替えがつけやすくなるいい方法だと思い、その優秀さは場所の使い方にも関係しているのではと思いました。

②に続く